大きな声で、大きな口で、大きなお腹で
誰よりも大きくサミシク笑う男がいました。
男には大切なともだちがいました。
とてつもない結界を飛び超えてまでも大好きなともだちがいました。
男はともだちに別れを告げるために
ともだちの家にいきました
男は今朝見た夢の話をしました。
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ともだちは、「今からお墓参りにいこう」と言いました。
男は「今日しかない」と云いました。
お墓に着いて、ふたりはあぐらをかいて、、、。
ギターもないし、とくに話し合うこともないので
線香代わりに立てたタバコが消えるまで、地面を指でなぞったり
それから、となりにクローバーがたくさん生きていたので
四葉探しをしたり、、、でもすぐに面倒になったので
白い花を摘んで、結んで、タバコのわきに添えて帰りました。
トボトボ帰る男の背中を
ともだちは目でなでるしかないのです。
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